手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

SMAのための遺伝子治療薬、Zolgensma (AVXS-101) が米国にて承認をされました。

去る5月24日、Avex社が開発し臨床試験を進めてきたSMA(脊髄性筋萎縮症)のための遺伝子治療薬、AVXS-101がFDA(米国食品薬品局)により承認され、名前もZolgensmaと改められました。

 

これで承認済みのSMA治療薬は2016年末に承認されたSpinrazaに続き、2種目となります。

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 スピンラザはSMAの患者さんの体内に欠落しいているSMN1遺伝子のバックアップと言われるSMN2遺伝子の働きを助け、正常な運動ニューロンの生成を促す薬であるのに対し、Zolgensmaは欠落してるSMA1遺伝子そのものを、身体に無害なウイルス(AAV9)に運ばせ、直接患者さんの体内に送り込むという遺伝子治療薬です。

 

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同治療薬は早期に投与されれば、患者さんの体が必要としている遺伝子を一度で体内に送り込む事ができるため、一回の投与で持続した効果が得られるという点で画期的と言えそうです。ちなみにスピンラザは生涯、定期的な投薬が必要とされています。

ただし、現在の所、治療薬の投与対象となるのは2歳までの患者さんです。Spinrazaもそうですが、Zolgensmaも治療時期が早ければ早いほど、高い治療効果が得られるため、新生児の検査の必要性が叫ばれています。

 

2歳以上の患者さんを対象にした同薬の脊髄注射臨床試験は引き続き行われており、近い将来、対象範囲が広がる事が期待されています。

 

新薬の研究開発は日々進んでいます。

今日も難病の治療を目指して働いて下さっている方々に感謝しつつ、

一日、一日を大切に過ごしていきたいと思います。

 

現在九州地方が広い範囲で豪雨に見舞われていると聞きます。

障害者を抱えるご家族の皆さんにとって、災害は一層不安と心配が伴う事と思います。

助けが必要な時は迷わず助けを求め、早め早めの避難を心がけて下さい。

皆さんの安全を祈っています。