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AveXis社開発、SMAのための遺伝子治療 臨床試験結果

SMAのための希少薬、及び画期的治療法の指定を受けたAVXS-101遺伝子治療臨床試験の途中結果が発表されました。

こちらの臨床試験はフェーズ1でSMA1型の幼児15人を対象に行われました。AVXS-101はAveXis社が開発した遺伝子治療です。同治療では、人体に無害なウイルス(アデノ随伴ウィルス)に機能的SMN遺伝子を血管経由で中枢神経系まで運んでもらう事で運動神経細胞に働きかけるというものです。

avexis.com

今回の臨床試験の対象はSMA1型を患う生後6か月以内の赤ちゃんで、15人中12人が高用量、残りの3人が低用量での治療を受けました。

フェーズ1臨床試験では、主に治療法の安全性と効果が調べられました。およそ2年間に渡る試験の結果、生後13.6カ月時点で、全ての被験者が人工呼吸器無しで存命していたとの報告がなされました。

通常、SMA1型を患う幼児は75%という高い割合で亡くなるか、存命していても人工呼吸器が必要となります。

また、運動機能も向上し、高用量治療を受けた12人中11人が頭を動かせるようになり、8人は自分で座る事ができるようになり、2人は自力でハイハイ、立つ、又は歩く事ができるようになったとの事です。いずれも、治療を受けていないSMA1型の幼児には到達不可能な能力です。

 

ただし、稀に治療に使われるウイルスへの抗体がある子供がいるとの事で、その場合には効果が薄くなる可能性もあるとの事です。とは言っても、抗体がある事が基で治療ができないという事はないそうです。

新薬の開発、臨床試験に携わっている全ての方々に感謝しつつ、一日も早く患者さんが治療を受けられ、元気に過ごす事ができるようになりますように願ってやみません。

今日も皆さんの一日が、平穏で幸せでありますように。