サイトキネティック社(Cytokinetics Inc.)が開発した骨格筋(体を動かす筋肉)の機能を高め、筋肉の疲労を軽減する事を目的とした新薬CK-2127107(CK-107)。こちらのフェーズ2臨床試験のための被験者募集が始まりました。
対象となるのは12才以上のSMA2型、3型、4型の患者さんです。
試験は薬の用量が150㎎のグループと450㎎のグループの2種類あり、服用期間はいずれも8週間のようです。現在アメリカ11カ所とカナダ2か所の計13か所で被験者募集中です。
A Study of CK-2127107 in Patients With Spinal Muscular Atrophy - Full Text View - ClinicalTrials.gov
こちらの薬は、これまでこのブログで紹介してきたSMN2遺伝子のスプライシングに働きかけ、より多くの機能的SMNタンパク質合成を促す薬とは違い、既存の筋肉の機能を高める薬の様です。
サイトキネティック社は骨格筋活性化剤の研究開発を進めている生物医薬品企業で、こちらの薬以外にも筋萎縮性側索硬化症(ALS)のためのオーファンドラッグ(希少病用医薬品)の指定を受けているティラセムティブ(Tirasemtivー現在米国、カナダ、ヨーロッパでフェーズ3臨床試験中)を開発した企業でもあります。
様々な治療法が長年にわたり研究され、多くの方の尽力により、治験薬も増えてきたように感じます。
新薬の研究開発に日々携わっている皆さんに感謝します。
患者さんとご家族の皆さんの今日がいい一日でありますように。