手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

帰省記①-帰国の途

これから数回に渡り、実家への帰省記をお送りしようと思います。

今回は実家の両親に会う事はもちろん、主人が好きだった思い出の場所を子供たちと巡り、主人の友人の方々との再会も大事な目的でした。

息子にとっては8年ぶり、私と娘にとっては4年振りの帰省。

さぁ、ミッション完遂なるか!

 

初回となる今回は出発前から。

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車椅子の息子と、娘と、そして私。

3人だけで海を越えるのは初めて。

 

前に息子と日本に行ったのは2015年。

あの頃、息子は介助があれば歩けていた。でも、今は身長も体重もサイズアップして立てなくなってしまった。

そして、あの時は主人が一緒だった。でも今回、大人は私一人(それも頼れる部類の大人ではない。)

それから、あれは秋も終わりに近い11月下旬で最高気温が20度前後と行楽日和。でも今回は熱中症の危険と隣り合わせの猛暑日が続く夏。

 

娘が大きくなって多少しっかりしてきたとは言え、不安材料しかない…。

電車やバスは車椅子でスムーズに乗り降りできるのか。

どこかで身動きできなくなった場合、福祉タクシーは当日でも手配できるのか。

そもそも、息子の体力は猛暑下で連日の観光に耐えられるのか。

などなど、行ってみないと分からない事だらけ。

 

色々考えた結果、時間単位の予定を組んでキャンセル続きになるよりも、大枠の日程だけを決める事にした。で、結局出発前に手配したのは、大阪、奈良、京都での宿泊先と神戸空港から最初の宿泊先への福祉タクシーだけ。

 

そう、言うなれば、今回の旅は重要なマス目の部分だけが決まった双六の様なもの。それ以外の部分は、想像するのも恐ろしいトラブルで埋め尽くされている。さてはて奇跡的に良いさいころの目が出続けて最初のゴールである実家のある富山まで無事辿り着く事ができるのか。

1カ月半の旅路、自分達の事とは言え、道中の無事を祈りつつ、運を天に任せての出発です。

 

こうして不安を悟られまいと大らかに構える母親と息子と娘の3人旅は空港へ向かう福祉タクシーに乗り込むところから始まりました。

    

   ...次回へ続く

 

今回クリアしたマス目:

①重大な忘れ物をせず出発(移動手段:福祉タクシー

 

There are two kinds of Arctic problems, the imaginary and the real. Of the two, the imaginary are the most real.

北極での問題には2種類あってね、一つは想像上の問題で、もう一つは現実的な問題。で、その二つの中で最もリアルなのは、想像上の問題なんだ。- Author: Vilhjalmur Stefansson