手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

発熱ダウン

先週、娘が誕生日を迎えた。

誕生日プレゼントは娘がずっと行きたがっていたミュージカル映画のコンサートチケット。でも、Eチケットなので、物理的に手渡すプレゼントはなくて、娘は喜んでいるが、アナログな私にとっては何だか味気ない。

やっぱり息子も何か渡したいと思ったのか、ケーキを買ってあげたいと言うので、ビデオ通話で一緒に選んだケーキを買って冷蔵庫に忍ばせておいた。

 

娘が、学校から帰り、夕飯を済ませた後、温かいハーブティを入れて落ち着いたところで息子が「〇〇、ちょっとミルク持ってきてくれない?」と娘に頼んで、娘が冷蔵庫を開けてケーキの箱を見つけた。

「ワーイ!」と喜ぶ顔を期待していたのに、ケーキを目の前に眉間にしわを寄せ唇を尖らせたかと思うと、何とポロポロと大粒の涙をこぼして泣き始めた。

 

高校入学して1カ月、慣れない学校環境に加え、何人かのスパルタ系先生から連日大量に出される宿題をこなすため睡眠時間も削って頑張っていたので、実は少々心配していた。中学の時は頑張れば、割と結果に直結していたけれど、どうも高校は勝手が違うらしい。それに、何よりも中学の時に一緒に励まし合って勉強を頑張ってきた仲良しグループの大半と別のクラスになり、あまり勉強には興味のない友だちと同じクラスになってしまった事で、自分がいつも助ける立場になったのも辛そうにしていた。更に運悪く、評判のいい先生が皆、そっちのクラスを担当する事が分かり、自分は見捨てられ組みと思ってしまったらしかった。

 

それでも娘は頑張っていた。中高と勉強などには見向きもしなかった私としては素晴らしいと思う。半面、ガンバレガンバレと自身を追い立てる彼女の姿が少し痛々しくもあった。まぁ、私が知らないだけで、勉学に励む高校生は皆そんなものなのかもしれないが…。

 

で、ケーキを前に声も立てず、一頻り泣いて、「ごめん。明日にする。」、と宿題にも手を付けずに寝てしまった娘は、翌日、熱を出して学校を休んだ。これは病院か、と覚悟していたが、次の日には熱が嘘の様に引き、前々から計画していた友達との合同誕生会を喜々として決行し、帰って家でケーキを食べ、その週末を十分に満喫すると、また何事も無かったかの様にカタカタ(学校からコンピュータが支給されている)カリカリ(とは言え、まだ数学や物理などは手書き)と机に向かっていたので、「取り越し苦労か」と安心していた。

 

しかし、その発熱はただの疲れとストレスが原因ではなかった…。

 

なぜなら、その数日後、私は朝起きた時、喉に淡い異変を感じた。そして昼頃には鼻水が止まらなくなっていた。「アレルギー…かも?」などとごまかしつつ、夕飯後はビタミンCを多めにとって(いいのか?)早めに寝た。

そして夜中2時、目が覚めた。腰が痛い。ヨイショと寝返りを打つと、肩も痛い。イヤ、この節も、あの節も、何なら体中が痛い…。「ヤバイやつかも。本気のヤツかも。」、と恐る恐る熱を測った。でも、結果は拍子抜けの、37.3℃。

「なーんだ、こんなの微熱のうちにも入らないじゃないか。大丈夫、大丈夫。」と言い聞かせてみたものの、その後、ゾクゾクと寒気がして、確かに何か悪者が体内に侵入し、それを好中球が食べ、T細胞やらB細胞やらが緊急配備で動き回り、体内が戦闘モードに入っているのが感じられた。それらの細胞が私の存在を知っていて守ろうと自身の身を顧みずに必死に戦ってくれているのかどうかは疑わしいが、とにかく、彼らが激しく戦い、徐々に体温が上がっていくのが分かった。

 

そして、早朝。38.6℃。体温が上がりきったのか、体は軋むが、足先以外はポカポカ。頭もフワフワして、夜中よりは断然気分がよかった。でも、私もいい大人。これは無理せずダウンしておいた方がいいと判断して、最低限の事だけしてベッドに直行…。

 

あれから、今日で4日目。ようやく、こうしてコンピュータの前に座れるまで回復しました。でも、考えてみると、娘は1日で回復してダメージを全く感じさせなかったのに、ここまでで私は丸3日かかりました。今もまだ本調子とは言えないし…。同じウィルスだとすると、この差は何?やっぱり年?更年期?肥満?

 

何だか色々不可解ではありますが、母としては、何より娘の高性能免疫システムと、圧倒的な回復力を目の当たりにして、嬉しい限りであるのは言うまでもありません。

 

娘の体よ、細胞たちよ、君たちあってこそ、娘は今日も頑張れている。

これからもどうぞ娘を守っておくれ。

 

日本も急に寒くなっている様子。

皆様におかれましても、免疫力を高める生活を心がけて、不測のウィルス侵入にお備え下さい。

 

 

風邪で医者に診てもらった方がいいかって?

まぁ、医者にかかれば1週間、かからなくても7日間で治るさ。

-Ruslan Y. V.