手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

蹄鉄

我が家の車庫が…

何と…

またもや水浸し…!!!

 

先週の日曜に下水管を掃除してもらい、これで安心だと思ったのも束の間、6日後の夜、また車庫が水浸しになった。

この間漏れていた場所とは違う場所。

今度の原因はボイラー。

 

止む無く業者さんに連絡し、写真を送ると

「いや~、悪運続きですね…。」とテキストが返ってきた。

 

点検してみないと分からないとの事だが、部品交換で済むのか、それともボイラー交換か…。年末を前にこれ以上の大きな出費は正直痛い…。

 

運というものは、良くも悪くも続くもの(?)。

若い頃は運の事など気に掛けた事も無かった。

でも、フランスに越してきて数年経った頃、悪い事がバタバタと立て続けに起こった時期があった。あの時はじめて「厄」なるものを意識した。そして、それまでの平穏な日々が如何に幸せだったかを思い知らされた。

 

そして今、大変だったあの頃の事を思い出し、ちょっとビクビクしている。もしかして、あの水漏れを皮切りに、また悪夢が始まるのではないか、と。

 

あっ、そうだ、あの蹄鉄、ちょっと磨いてみようか。

我が家の車庫には蹄鉄がぶら下げてある。西洋では昔から馬の蹄鉄が厄除けのお守りとして使われてきた伝統があって、家に飾っている人も多い。まぁ、現代では厄除けというよりは、幸運のシンボルの様な扱いで、色んな素材でポップに彩られたりもしている。我が家の物は前のオーナーさんが残していった重たい鉄製の物だが、湿気の多い車庫にほったらかしにされてきたので錆びだらけなのだ。

 

フランスに越して来てそろそろ10年。こちらの習わしを大切に、ちょっと染まってみれば、もしかするとフランスの運が開けるかもしれない。

 

A visitor to Niels Bohr's house, noticing a horseshoe hanging, asked him.

”Surely you, a world famous physicist, can't really believe that hanging a horseshoe above your door brings you luck?”

”Of course not””, Bohr replied, ”but I have been reliably informed that it will bring me luck whether I believe in it or not.”

ニールス・ボーアの家を訪ねた人が壁に掛けられた蹄鉄を見て聞いた。

「世界的に有名な物理学者のあなたが、ドアの上に蹄鉄をぶら下げたら幸運になる、なんてまさか信じてませんよね?」

「もちろん信じてませんよ。」ボーアはそう答えて、続けた。

「でも、信じていてもいなくても、蹄鉄は幸運を運んでくる、って確かな筋から聞いたんです。」