手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

半引きこもり生活、脱出記念(3)

前回、めでたく「乗り越える価値のある障害」に認定された、日本文化講習会。第二弾の「歴史が育んだ建築美」も無事終了しました!

 

でも、こちらは、前回の「和紙と折り紙」と比較すると、範囲が広い上に準備期間も短く、また大変でした~。(ウフフ)

「日本の建築」と一言で言っても、ご存知の通り、法隆寺から現代建築まで本当に色々あり、自分の好みで選ぶにしても1時間の講義に収めるための取捨選択はとにかく難しい!そこで、今回は、建築も、文学や美術と同様、時代背景が反映されているので、歴史に沿って紹介する事にしました。

 

日本の始まりから、という事で神話の時代まで遡り、大国主命を祀る出雲大社から始まり飛鳥、奈良、平安とそれぞれの時代とその建築様式の特徴を説明しながら実在の建造物を紹介する形で10カ所話し終わった所でちょうど1時間。残りの30分は、旅行に役立つ簡単な日本語を紹介して、それを使ってお菓子とお茶を注文し(どら焼き作りました!それも栗入り!)、それを頂きながら、厳島神社の動画を見て終了~。

 

気になる参加人数は8名+サポート2名の計10名!前回の講習会に参加した方2名もご参加頂き、前回比+4名と相成りました。

 

やってみた感想は…、前回に勝るとも劣らない感動の連続でした!!

準備には数倍の時間がかかりましたが、その分学ぶ事も多く、改めて自分の中に息づく大和人の心を発見しました!

 

大陸の影響が最小限になった時に、日本独自の美的感覚や価値観に深く根付いた芸術、文芸、文化が花開き、それが現代の日本人にも知らず知らずのうちに受け継がれているという不思議さ。

 

私が、このフランスという外国の地でも、移ろいゆく季節を彩る草花に心が潤い、自然の大きな営みの中で自分の小ささや命の儚さを思い、人や生き物の存在を愛おしく感じたりするこの気持ちは、私特有の気持ちなどではなく、多くの日本人が太古の昔から共有し、大切にしてきた価値観なのだという事を再認識させられました。

 

万葉集の和歌が1200年以上経った今でも、しっくりと私たちの心に馴染み、そして響くのは私たちが日本人である証拠なのだと思います。

春されば まづ咲くやどの梅の花 独り見つつや 春日暮らさむ 山上憶良 (万葉集 巻5.818)

春が来ると、我が家でまず咲く梅の花。たった独りで眺めながら春の日をおくるのだろうか。

山上憶良は、この歌を詠んだ大宰府で、二年前奥さんを失くしていたそうです。

 

そして準備の楽しさもさることながら、講習会当日も、フランス語は下手ですが、皆さん一生懸命聞いてくださって、質問も飛び交い、こちらも、とても楽しい時間となりました。私のお手製のどら焼きについても、「これはどこで買えるの?」と尋ねる方までいらっしゃいました!

 

自己満足で終わらないためにも、参加して下さった方々の反応も気になるところですが…。こちらも、幸い好評でした!続きはいつするのか、というありがたいお言葉も出ました!

そして次回講習会への予約状況ですが、現時点ですでに4名頂いています。

自分が好きな事を一生懸命して、それで喜んでくれる人がいるというのは、本当に励みになるものですね。またもや感謝感激です。

 

この気持ちを大切にして、第3弾「茶道」も頑張ります!