手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

キラリ輝く瞬間

いつもの見慣れた風景。何も変わらない様に見える街並みや山や川。

でも、空一つ見ても、毎日太陽の昇る角度は変わり、月は満ち欠け、雲は空を渡っていきます。木々や草花も芽を出したり、花を咲かせたり、実をつけたり、枯れたり…、と自然の営みを絶えず続けています。

そして、ある朝、何気なく外に出ると、いつもと何ら変わり映えのしないはずの景色が、朝焼けを残す空の下に少し薄紫がかった靄に包まれて、思いもしなかった様な幻想的な美しさを帯びているのを見て、こんな素敵な所に住んでいたのか、と不思議な気持ちになったりします。

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どんな町も、どんな人も、美しく映える瞬間があります。

悲しいのは、その瞬間が余りにもはかなくて、捉えるのがとても難しい事。

悲しいのは、自分にもそんな瞬間が必ず訪れているはずなのに、それに気づかない事。

 

人や物が輝く瞬間。そんな貴重な瞬間に出会えた時、その感動を共有できる人が側にいたらいいですよね。

そして、輝いているのが人であれば、その人にもそれを伝えてあげたい。

面と向かって褒めるのは照れ臭いけれど、それで、きっとその人は幸せな気持ちで一日が過ごせて、輝きも長続きすると思うから。

できるだけさりげなく、

「なんか、今日かわいくない?」とか

「何かあった?その笑顔いい感じ。」とか…?

いや、やっぱり照れますね。

 

とにかく、大勢の役者がいるこの地球というステージ。ただのチョイ役でも、みんなそれぞれの役割に選ばれて出演している。そして、必ず、出番がやってくる。私は、その時、幕の影で、「さっ、出番ですよ。」と応援の気持ちを込めて、知らせる人になりたい。大きなスポットライトを浴びる事はなくても、舞台はいつも照明で照らされています。柔らかい光の中でも、みんなキラッと輝けますように。

 

 

All the world’s a stage, And all the men and women merely players: They have their exits and their entrances; And one man in his time plays many parts, His acts being seven ages.   Shakespeare

 

全世界はステージである。そして男女関わらず、みんなその役者にすぎないのだ。みんな出番があり舞台に登っては去っていく。それぞれの役者には年代毎に多くの役どころが割り当てられていて、7幕構成となっている。  シェイクスピア