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少し春めいてきましたね。手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

トランプ大統領!?

ドナルド・トランプ氏が、世間の予想を覆して、米大統領に選ばれましたね。

いつも悪態雑言でメディアを騒がせて、多くの人の嫌悪感を煽り立てていたのに

なぜ彼の方が選ばれたのか、不思議に思われる方も多いのはないでしょうか。

 

20年間アメリカに住んでいて、いつも感じていた事は

インテリ階級の人は、リベラル派でないと、反感をかわずに自分の意見を言えないという事。

 

保守派に属するのは田舎の労働者階級か、キリスト教の敬虔な信者か、自分の富を一番に考える自分勝手な億万長者。反対に洗練された教養のある中上流階級を占める人は、弱者の立場を理解するリベラル派が当たり前という風潮です。

 

私の旦那はソ連時代に生まれ育ち、成人しました。彼がアメリカへ移住してきた89年、アメリカは開かれた資本主義で、努力する人にはその分だけ成功への道も広がった時代だったと言います。まさに「アメリカン・ドリーム」を胸に皆が頑張って生きていたのでしょう。

 

でも、幸か不幸か、旦那の仕事は大学関係。インテリ階級の集まりで、インテリ階級を膨らませる役割をする場所です。ソ連時代を生きてきた彼は、紙の上では完璧だった共産主義の思想が如何に人々を苦しめ、国を疲弊させたかを身をもって知っていました。

 

アメリカのリベラル派は、「政府の介入により貧富の差をできるだけ無くそう」、

「教育、福祉の充実」、「個人の自由を尊重」など、根底にあるのは弱者の味方ですが、裏を返せば、「富の再分配」という共産主義に通じる所がある事も否定できません。

彼にはこの思想を受け入れる事はできませんでした。ですが、大学で働く人も学生も、ほとんどがリベラル派。

「その考え方にはちょっと同調できないかな…」、と正直に言おうものなら最後、あっと言う間に「エゴイスト」「差別主義」「富裕層の味方」などなど、大変なレッテルを貼られてしまいます。

 

なので、自然と保守派は無駄な論争を避けるためにも、酷い批判の的になるのを避けるためにも、自分の意見を言わなくなります。

そして、声高く熱く語るリベラル派が目立つ事になります。

 

おそらく、今回の米選挙戦も、「驚くべき番狂わせ」になった理由はここにあるのだと思います。選挙前に目立ったのはリベラル派でしたが、沈黙を守っていた他の人が予想以上に多かった、という事です。

 

もちろん、トランプ氏が理想的な大統領になれるか疑問ではありますし、他の国々と協調して様々な問題に対処していけるかどうかについても不安は残りますが…。

とにかく、アメリカ人が選んだ次期大統領。

人民の期待に応えられますように。