しばらく、病気らしい病気はしていませんでした。
頭痛や腹痛などは時々あって、貧血からくる倦怠感などもありはしますが、家族全員が風邪で寝込んでしまう事態が発生しても、なぜか私には移りません。
バカは風邪ひかないといいますが、それよりも、「美人薄命」という、美しさ特有の儚さや繊細さに欠けているのが思い知らされるようで、曲がりなりにも女性として生まれてきたのに「きれい」には程遠い自分がちょっと可哀想でした。
でも、今冬、なんと十数年ぶり位にインフルエンザにかかりました。
発症から、2日間食事も喉を通らず、唯一口にできたのはミカンとお茶。お買い得みかんが、あんなに美味しいとは!
節々がきしみ、寝返りするのさえもアチコチが痛く、知らず知らずの内にう~っ、う~っと苦し気な声が漏れていたようで、家族には心配かけました。それでも、4日目、ようやく熱が37度台まで下がり、これで無事回復か、と思いきや、今度は咳が出始め、熱とはまた違う苦しみが…。咳は体力消耗します。
とにかく家族に移さないように、出来る限り自らを寝室に隔離していましたが、そうそう寝てばっかりもいられません。だって、何か食べなくては治るものも治りません…。おかゆさんが食べたい…。でも、フランスの田舎町ではそんなもの手に入りません。主人はと言えば、幸か不幸かちゃんとした料理をした事がなくここまできたので、作れるものは目玉焼きかゆで卵。パンに物をはさむ位はできますが、病み上がり、サンドイッチを食べる気にもならず。
という訳で食べたければ自分で作るしかないんです。これが、また辛い。十分に食べられていなかった上、咳のせいで体力も奪われ、微熱もある状態ではフラフラして立っていられないんですから。簡単な物を作るために15分キッチンにいる間もタオルを片手に(フランスではマスクの習慣はなく、なかなか見つかりません)、子供たちには半径2m以内に近づかいないように気を付けていましたが、ウイルスは目に見えません。そしていつ何が感染源になったのか、私が発症してから3日後、息子が熱を出し、それから2日後、娘が熱を出し、家庭でもインフルエンザ菌が蔓延するはめに…。
おとなしく、寝ておけばよかった、と後悔するも、後の祭りです。
おかげで、我が家は約2週間、機能不全に陥りました。これで、主人の誕生日のお祝いも満足にできず、可哀想な事をしました。
これで分かりました。
バカでもいい。ブスでもいい。健康第一です。
日本はインフルエンザのピークは過ぎたと聞きました。
でも、まだまだ寒さが厳しい如月。
皆さんも暖かくして、健康にはくれぐれもお気を付け下さいませ。