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RG7916臨床試験参加に向けたスクリーニング検査

このブログでも以前紹介した臨床試験中のRG7916ですが、昨年末の定期健診時にパリの小児神経科のお医者さんから被験者募集中との説明を受けました。

 

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 息子とも相談した結果、参加してみたい旨伝えてから半年、いよいよ来週の頭に、参加資格があるかを調べるスクリーニング検査を受ける事になりました。

この第2フェーズ臨床試験はSUNFISHと呼ばれており、第一部と二部に分かれています。第一部では、51人の被験者を対象に薬の投与量を決めるための試験が行われ、第2部では、168人の患者さんを対象に第一部で決められた投与量でどのような効き目または副作用があるかを調査するとの事です。第一部はすでに完了しており、現在被験者を募集しているのは第二部です。試験は25カ月に渡り行われますが、最初の12カ月は被験者の3人に1人は薬の効果や安全性を比較検証するためプラセボ投与となります。

昨年7月にEUでもSPINRAZAが承認されて1年弱、フランスでも脊髄注射による治療が始まっていますが、息子のお医者さんによると、治療が開始されて、まだ間もない事もあり、3型の患者さんへの効果はまだはっきりしていないとの事。また、脊髄注射はどうしてもリスクが伴うため、緊急を要さない3型の患者さんには、選択肢として提示するものの、現時点では効果は約束できないという立場でした。

わが息子、15才になりましたが、ここ数年でグンと成長し、身長は180cm、体重も随分増え、健常者であれば喜ばしい事この上ない成長ぶりですが、SMAを患う息子にとっては父親の身長を超えて誇らしい部分もあるようですが、大きくなって重たくなった体を動かすのは一苦労。ここ一年程は徐々に動くのが難しくなって、1年半位前は手すりに摑まればトイレやお風呂へも歩けていたのが、今では調子の良い時でも介助を受けながら5歩前後が精一杯です。そして、何もしなければ、これからも筋力は少しずつ衰えていきます。

日本が大好きな息子。おじいちゃん、おばあちゃんが大好きな息子。でも、実家は、トイレに段差、お風呂に段差と行く手を阻む障害物だらけ。息子の病気の進行が抑えられ、少しずつでも筋力が回復して、また実家のお風呂に入れるようになるといいな、と願いつつ、来週のスクリーニング検査に行ってきます。