手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

SMA1型~3型のための新薬SPINRAZA™ (nusinersen)

難病とは、治療法が確立しておらず、慢性的な経過を辿り、家族や保護者の精神的、肉体的、経済的負担が著しい病気とされています。

難病を抱える人も、その方を支える周りの家族や友人も、皆、医学の進歩に期待を寄せ、いつの日か、病気が完治とまでは行かなくても、症状の軽減や、進行を遅らせる新薬や治療法が見つかるのを日々心待ちにしています。

 

息子が患っている病気は、幸い原因がはっきりしており、現在も多くの薬や治療法が研究段階にあります。以下のサイトに現在研究開発が進められている薬の一覧が載っています。

Cure SMA | Latest Advances

 

息子がおよそ9年半前に脊髄性筋萎縮症と診断された時、カウンセラーの方もお医者さんも10年後には何らかの治療法が見つかっている可能性があるので、希望を捨てないように、との話がありました。あれから、定期的にどんな研究が進められているか、できる範囲で調べていました。

 

そして、あの「10年」まで半年強となった今月の初め、以下の研究結果がBIOGEN社とIONIS社より発表されました。

www.fiercebiotech.com

簡単に内容を要約すると、BIOGEN社とその薬品開発提携先であるIonis社のチェリッシュと呼ばれる治験(フェーズ3)結果が発表され、SMA1型から3型までの患者のために開発されたSpinrazaと呼ばれる薬に、安全性に問題なく患者の運動機能を高める効果がある事が証明されたという事です。また、この薬が早ければ今年末か2017年第1四半期よりアメリカにて発売される、という事も書かれています。

 

日本では一般的に新薬承認に時間がかかると言われていますが、この病気は承認が2年遅れれば、大切な命が失われてしまう事も考えられます。

 

どこで開発されたかに関わらず、新薬が世界中の難病を抱える方々の治療に、できるだけ早く役立てられるよう、国際的な制度が整う事を願ってやみません。

 

輝く命の灯が、これからも私たちを照らし続けてくれますように。

 

日々、開発研究に励んで下さっている研究者の方々、開発研究ができるようにと費用を援助して下さっている方々、患者とその家族を支えて下さっている医療従事者の方々、みなさんに心から感謝します。皆さんと、皆さんの家族の健康も守られ、毎日が幸せでありますように。

そして、私も、誰かの役に立つ事で、お返しができますように。