手持ち無沙汰な時、温かいお茶のお供にでもして頂ければ、うれしいです。

ガーデニングという名の肉体労働

皆さんは、庭仕事の経験はあるでしょうか。

最近は趣味がガーデニングだという方も増えていますよね。

私は小さい頃、学校の校庭や公園、神社やお寺の草むしりはした事はありましたが、実家には金魚用の小さな池がある小さな箱庭があるのみで、植木鉢を置くスペースはあっても、草木を植える場所はありませんでしたし、アメリカに住んでいる時はアパート暮らしだったので、人生40年余り、庭仕事とは全く縁がありませんでした。

しかし、旦那の仕事でフランスに越してきて初めて庭のあるお家に住む事になりました。これが人里離れた村なので、お庭もやたらと広い。

おフランスガーデニング」というと、とってもオシャレに聞こえますが、素人の私たちには、これがやたらと大変です。

冬の間は草木も眠っているのでいいのですが、春到来と同時に一斉に驚異的な勢いでグングンと芽を出し、葉を出し、枝を伸ばしだします。これが春の陽気に浮かれがちな気分に冷や水を差します。

晴れた空をみて、「光合成だ…栄養作りまくってるぞ…」と思い、雨模様の外を眺めて「水を得た魚ならぬ雑草だ…これでまた蔓延るぞ」と恐ろしくなりと…本当に大きな悩みの種です。

 

私、自然豊かな富山で育ったとは言え、町中でしたし、とにかく自然の威力を間近で体験をした事がありませんでしたから、遠くに眺める山々も、季節ごとに表情を変える木々や草花も、「癒されるなぁ」、程度に甘く見ていました…。

 

現在の家に越して来たのが2014年の秋。冬までに一度草刈りをしましたが、困った事はと言えば、冬眠の場所を探して、どこからかテントウムシが大量に家の2階に入り込んだ事位。

今は慣れましたが、一匹、二匹だと可愛らしいテントウ虫も数十匹単位で天井や壁に張り付いていると、あまり気持ちのいい風景ではありません。おかげで、子供達はテントウ虫嫌いを発症しました。

しかし、2015年初春。外はまだまだ寒い時期から、庭のあちこちでスノードロップが咲き始め、それを追って桜草が色とりどりの可憐な花を咲かせ、水仙、チューリップと続き「あ~、庭ってこうやって春を運んでくるんだわ~。」、と感激していたのも束の間、綺麗な花を覆い隠す勢いで雑草が伸び始めたのです!

 

それから庭との果てしない闘いが始まりました。

 

でも庭仕事などした事もなく、何が雑草で、何がそうでないかも検討が付かず、何からどう手を付けていいやら全く分からない私たち。綺麗な花だからと思って放置しておくと、花が終わる頃には背が伸びすぎて草刈り機が役に立たなくなったり、蔓が木に巻き付いていて木が苦しそうだからとちょっと切った所、群生していた細い木の幹が半分倒れてしまったり(支えているんだったら、そう言ってよ!!)…。とにかく、枝切りばさみを手に、思案している内に、草木は生き残りをかけて、花を咲かせ、種を実らせ、枝を伸ばし、根を伸ばし…。2015年秋口には我が家の庭はあっと言う間に荒れ放題…。

 

そして、翌年2016年は、リベンジを果たすすべく、桜草の花が終わる頃に躊躇する事なく早々と庭全体を草刈り機でガガガガーっと刈り取ってやりました!!自然の勢いを封じ込めるため一気に手入れをしてスッキリしたものの、雑草を刈り取る際にあちこちでいい香りが漂い、その度に「この雑草、美味しそうな匂いっ!もしかして食べれちゃったりして??」と思っていましたが、ご近所のおばさんに話したところ、知らず知らずの内に前の住人が植えていたハーブをすっかり刈り取ってしまったようだという事に気づき、ガピーン…。ラベンダーの花も、勢いで何処かを傷つけたのか、3分の1枯らしてしまいましたし…。

 

やはり何事もバランスですよ、皆さま。優柔不断で放置しすぎもだめですが、やたらめったら刈り込みすぎもよくない!

 

そして、庭仕事3年目の今年。先週末から第一回目の草刈りを始めました。今年は、大体庭に植わっている草木の事が分かっているので、その都度植物の様子をみながら、焦らず必要に応じて刈り込んでいきたいと思っています。とにかく、今年こそは、花壇に夏用の花を植える余裕が欲しい…。ガーデニングと呼べるのは、自分で選んだお花やハーブやお野菜が楽しめるようになってからですもんね。

今はまだその域には程遠い、辛い肉体労働、庭仕事です…。f:id:yamatopiece:20170517040328j:image

 それでも今年の薔薇第一号。何てゴージャス~。

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マーガレットよ、貴方もとても自然で素敵。

 

こうしてお花に話しかけながら、何とか早く、お庭に敵対心を燃やすことなく、仲良くやっていけるようになりたいものです。

お庭よ、お庭。早く癒しの場になっておくれ。

AveXis社開発、SMAのための遺伝子治療 臨床試験結果

SMAのための希少薬、及び画期的治療法の指定を受けたAVXS-101遺伝子治療臨床試験の途中結果が発表されました。

こちらの臨床試験はフェーズ1でSMA1型の幼児15人を対象に行われました。AVXS-101はAveXis社が開発した遺伝子治療です。同治療では、人体に無害なウイルス(アデノ随伴ウィルス)に機能的SMN遺伝子を血管経由で中枢神経系まで運んでもらう事で運動神経細胞に働きかけるというものです。

avexis.com

今回の臨床試験の対象はSMA1型を患う生後6か月以内の赤ちゃんで、15人中12人が高用量、残りの3人が低用量での治療を受けました。

フェーズ1臨床試験では、主に治療法の安全性と効果が調べられました。およそ2年間に渡る試験の結果、生後13.6カ月時点で、全ての被験者が人工呼吸器無しで存命していたとの報告がなされました。

通常、SMA1型を患う幼児は75%という高い割合で亡くなるか、存命していても人工呼吸器が必要となります。

また、運動機能も向上し、高用量治療を受けた12人中11人が頭を動かせるようになり、8人は自分で座る事ができるようになり、2人は自力でハイハイ、立つ、又は歩く事ができるようになったとの事です。いずれも、治療を受けていないSMA1型の幼児には到達不可能な能力です。

 

ただし、稀に治療に使われるウイルスへの抗体がある子供がいるとの事で、その場合には効果が薄くなる可能性もあるとの事です。とは言っても、抗体がある事が基で治療ができないという事はないそうです。

新薬の開発、臨床試験に携わっている全ての方々に感謝しつつ、一日も早く患者さんが治療を受けられ、元気に過ごす事ができるようになりますように願ってやみません。

今日も皆さんの一日が、平穏で幸せでありますように。

 

 

半引きこもり生活、脱出…できずに終わるのか。

さて、小さな教室で日本の文化について伝える活動を始めたわけですが、第三弾「茶道」開講目前にして危機到来です!

これまでの活動についての記事はこちら。

 

yamatopiece.hatenablog.com

 

 

yamatopiece.hatenablog.com

 

 

yamatopiece.hatenablog.com

 

何とこれまで使っていた教室が、所属しているアソシエーション内のゴタゴタで2月後半から使えなくなってしまっていました…。

 

色々な人が集まって何かしようとすると、気の合う仲間であっても、やはり多少の意見の食い違いは避けられませんし、まとめ役に付いていく人が少ないと、ボス的行動には批判が集中しますし、そう簡単に物事はスイスイと進まないものです。

f:id:yamatopiece:20170429185453j:plain岩山の上by Yamato piece

 

そんなこんなで、

「…はぁ、せっかくやりたい事が見つかったのに、やっぱり、直ぐにはなかなか上手くいかないもんだなぁ。」

と、私はちょっと気を落としていました。

 

それでも、私の未開催分の講座(計2回)のお知らせがすでに出回っていた事と、これまでの参加者の中でも次回を楽しみにして下さる方がいらっしゃった事もあり、キャンセルの案内を出した時点で、問い合わせが数件入ってきました。どの方も、是非参加したいからもし別の場所で講座を開く予定があるのであれば知らせて欲しいとの事でした。

フランス語ど素人の私が開く小さい規模の講座でしたし、参加者もそれほど多くはなかったので、数件でもこんなメールが入って、私は素直に嬉しく、勇気づけられました!

そういう訳で、一度は意気消沈した気持ちも「楽しみにしてくれている人が数人でもいるのなら、時間がかかっても必ずやどこか別の場所で実現させなければ」に切り替わりました。

でも、フランス語は下手くそだし、コネも少ない私に、簡単に場所が見つけられるのか…??

と、そこへタイミングよく通りかかった渡し舟がありました!

 

昨年の春の事ですが、知り合いの方に頼まれて、一度とある喫茶店で簡単にお点前を披露した事がありました。

その喫茶店はその街ではこれまでになかったタイプのお店で、お茶の注文はメニューからではなく、棚に所狭しと並べられた沢山の種類のお茶の中から選びます。ブレンドされている茶葉やフルーツ、ハーブなどから気になる物を選ぶと、缶を開けて香りを確かめさせてくれます。その際にお店の方のお勧めなども聞いて、注文すると、選んだお茶葉を丁寧にティーバッグに包み、熱々のティーポットと一緒に出してくれます。

 

おフランスはコーヒー派が多く、パッと出てくるコーヒーも十分美味しいのですが、何だか慌ただしく、ゆったりとした気分にはしてくれません。でも、お茶は、熱いお湯が注がれたティーポットから上がる湯気を見ながら、お茶がいい具合に出るのを待つだけでも、ホッと一息つけるのが嬉しい。

 

そのお店が開店して間もなくの頃、私のご近所さんがたまたま通りかかり、ちょっとお試し気分でお茶を飲みながら店主さんと話をしてみると、シングルマザーの彼女が義理の妹さんと意を決して開いてみたものの、町の中心から少し離れていて目に付きにくいせいもあり、お客さんもあまり入らず困っているとの事。そこで、そのご近所さん(世話焼き上手)、「近所に引っ越してきた日本人と最近知り合いになったんだけど、その子に(私)お点前ができるか聞いてみてあげるわ。いい宣伝にもなるし。」という流れで、私の所に話が来ました。

 

その頃はまだ、半引きこもりの真っ最中。どうしようかと迷いましたが、お世話になっているご近所さんの顔を立てるため、簡単なお茶会を開きました。近くに住むフランス語堪能な日本人の知り合いの方に手伝ってもらい、和気あいあいと楽しい集まりになりました。喫茶店の宣伝効果のほどは分かりませんでしたが、昨年の10月、喫茶店は街の中心へと引っ越ししました。

こちらがお店のフェースブックのページです。

https://www.facebook.com/KfThé-mes-Délices-1000111843355990/

 

そして、何とこのタイミングで、その店長さんから今年も何かしてほしいという話があったのです!そこで、予定していた第三弾をその喫茶店で行う運びとなりました。

前のお店に比べ、場所も広く、前回とは趣向を変えた企画にしたいと思い、新たに3名の知り合いの方を巻き込んでの茶道イベントです!

さて、どうなる事か…。

イベントの報告はまた改めて。

春うらら、ラーシャン(Larchant)へ散歩に

先日、ポカポカ陽気と元気な年配のお友達(御年79才なり!)に誘われて、知る人ぞ知るロッククライミングのメッカ、ラーシャン(Larchant)へ散歩に出かけました。

つい数か月前までは、ちょっと買い物に出るのも億劫でしたが、春の暖かさも手伝ってか、まだ重たい腰をあげる時の「ヨイショ」は必要ですが、それほどウダウダ考えずに出かける事ができるようになってきました。

世界中からここの巨大な岩に挑戦するためクライマーが訪れるというラーシャン。私は登った事が無いので、その醍醐味は分かりませんが、その日も人出が多く岩場近くの道路は大変な混雑でした!

www.facebook.com

私たちが向かったのはクライマーが集まる場所ではなく、小高い丘を登る簡単な散策道。でもこちらも巨石がゴロゴロ。登りたくなる気持ちも少し分かります。

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20分ほどで頂上に到着。丘の上は開けていて、ごつごつした岩の険しい景色とは対照的な周りに広がる緑の海。

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そこで見つけた一本の木。

周りに木がないので、日光も存分に浴びているせいか、とても堂々とした枝っぷり。

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でも根本に目をやると…、見て下さい!

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岩の上の少ない土では当然、水分も養分も足りないので、土壌を探して根を伸ばしてついには岩の下の地面を探り当て、そこへ根を張っています。

『こんな場所でよくもここまで大きくなったなぁ、』と思うと何だか励まされているようで、元気をもらいました。

 

人も、生まれてくる環境は選べません。この木だって好きでこんな岩の上に芽を出したわけではありません。でも、どんな所に置かれても自然の営みは諦める事を知りません。

人は考える力に恵まれたため、その知力と技術で様々な事を発見し発明し、人類は発展を遂げてきたわけですが、その反面、思い悩まざるを得ない生き物なので、自力では抗う事ができない運命の流れに押されて不利な状況に置かれると、精神的に辛くなります…。

辛くなると気持ちのやり場に困って、運命の非情さを責めたり、他人を責めたり、家族を責めたり、自分を責めたり…。そうこうする内にネガティブ思考のスパイラルに陥って、時には抜け出すのが難しくなってしまいます。

 

だけど、人間以外の動植物は、思い悩む事をせず、置かれた場所で何とか生き残る術を本能的に見つけ出すおおらかさと逞しさがあります。人間も自然界の一部。同じ生き物だと考えると私の中にもこの木と同じおおらかさや逞しさがあるのかもしれません。

厳しい環境に置かれても、その都度、ギリギリ生きていくのに必要な水と養分を与えてくれる少量の土に感謝しながら、少しずつ枝を伸ばし、根を張って、明日の供給源を確保する努力をしていく事が大切なんだなと思いました。

 

この木の姿を心に、今日も一日、いつも支えてくれる、家族のため、人のため、できる事をしながら、大切に過ごしたいと思います。

SMA2型~4型のための新薬CK-2127107のフェーズ2臨床試験が被験者募集を開始しました。

サイトキネティック社(Cytokinetics Inc.)が開発した骨格筋(体を動かす筋肉)の機能を高め、筋肉の疲労を軽減する事を目的とした新薬CK-2127107(CK-107)。こちらのフェーズ2臨床試験のための被験者募集が始まりました。

Cytokinetics Announces Start of Second Cohort in Phase 2 Clinical Trial of CK-2127107 in Patients With Spinal Muscular Atrophy Nasdaq:CYTK

対象となるのは12才以上のSMA2型、3型、4型の患者さんです。

試験は薬の用量が150㎎のグループと450㎎のグループの2種類あり、服用期間はいずれも8週間のようです。現在アメリカ11カ所とカナダ2か所の計13か所で被験者募集中です。

A Study of CK-2127107 in Patients With Spinal Muscular Atrophy - Full Text View - ClinicalTrials.gov

こちらの薬は、これまでこのブログで紹介してきたSMN2遺伝子のスプライシングに働きかけ、より多くの機能的SMNタンパク質合成を促す薬とは違い、既存の筋肉の機能を高める薬の様です。

 

サイトキネティック社は骨格筋活性化剤の研究開発を進めている生物医薬品企業で、こちらの薬以外にも筋萎縮性側索硬化症(ALS)のためのオーファンドラッグ(希少病用医薬品)の指定を受けているティラセムティブ(Tirasemtivー現在米国、カナダ、ヨーロッパでフェーズ3臨床試験中)を開発した企業でもあります。

 

様々な治療法が長年にわたり研究され、多くの方の尽力により、治験薬も増えてきたように感じます。

新薬の研究開発に日々携わっている皆さんに感謝します。

患者さんとご家族の皆さんの今日がいい一日でありますように。

 

 

 

「老け」が進行していた手の甲の現在

あれよあれよ、と言う間にハンドクリーム試用期間が1か月を過ぎました。

さて、気になる結果ですが…(気になってるのは自分だけです。多分この一カ月前の記事を読んで下さったのは、お二人ほど。)

yamatopiece.hatenablog.com

では、早速BEFOREアンドAFTERで比べてみましょう!!

 

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BEFORE

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AFTER

よよ?どうですか?

心なしか手全体がふっくらして、血管も目立たなくなってますよね!

肌もなめらかになったような?これって改善されてるって事でいいんじゃないですか?

 

まぁ、年が年なので、10代20代のピチピチには戻れませんが40代切った位には見えるかも?

 

とは言え、40代の平均的「手の甲」も30代の平均的「手の甲」も、よく存じておりませんし、肌のキメやら調べる拡大鏡などもございませんので、全くの目分量的な評価ではありますが、大切なのはズボラな私が、時々忘れながらも、毎日朝晩に安価なクリームを付けた結果が、「ちょっと改善…?」という結果に至ったという事です!

ただ、ちょっと怖いのは「ここでやめたら、2日で元通りになるかも」、という事。あの、1日の不摂生が1週間のダイエットの効果を台無しにしてしまう威力があるのと、同じです。

yamatopiece.hatenablog.com

「老け」に抗うには、やはり日々の努力あるのみという訳ですか。

ズボラな私には厳しい現実です。日々コツコツが苦手なのです。締め切りギリギリになってからしか得られないあの緊張感と、極限化で到達する集中力。そして、徹夜後、ようやく仕事を終えた時の達成感と脱力感。この繰り返しで生きてきたんです。でも、「変わらなきゃ」と、思わせてくれたのは母の一言。

数日前、電話で母が

「この間、○○ちゃんにおーたがいけど、まぁ、いいおばちゃんになってしもて…。名前言わっしゃっても、昔の面影もな~んもな~なってしもて…。上野駅であんた見た時も、どこのおばちゃんかいな、思たもんね。ハッハハ…」

そう。手遅れかもしれません。でも40代前半、ここが「老い」に抗う最後の砦なのかもしれません。自分の中に、まだ少しでも若い頃の余韻が感じられる今!今こそ戦わなければ!

 

さぁ、ここで、熱くなった心を少し冷やして、冷静に考えて見ましょう。

手の甲は、チョコっと改善(?)した。あとは顔か…。(お腹や、その他色々あるけど、これはクリーム塗る位じゃどうにもならないので、あえて言及しません。)

そして、チラッと例の安価のクリームに目をやると、私の心を見抜いている様に不敵な笑みをこぼしながら…

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「Ne pas appliquer sur la visage.(顔には塗らないでください)」との注意書きが…。なぬ!?

 

これって、「こっちは安いクリームだから、顔には効果ないわよ~。顔には顔専用の高いクリームを買ってね」という事なのか、それとも

「こっちあくまで手専用よ。顔に塗ったら大変な事になるから!」なのかが分からない…。

 

顔には現在日本製の化粧水やら乳液やらを洗顔後に使っていますが、効果のほどは分かりません。最近、老眼が入ってきているせいか、現状維持できているのかもよく分からないし…。

 

…お~っ、もしかして!これは自然の恵みなのかもしれませんよ~。

だって、老眼で近くが見えなくなると、鏡に顔を近づけるに従って焦点が合わなくなり、細かいシワやシミが見えなくなりますもんね…。

イヤイヤ、自分が見えないからいいという物でも…。

老眼が私などよりもっと進んでいるに違いない74歳の母が「いいおばちゃん」と評価を下す位だから、原因はちょっとのシワやシミではないはず。

やはり全体の弛みとか、歪みとか、むくみとか…。

お、恐ろしい…。一体どういう変化を遂げているんでしょうね…。

 

イヤイヤ、過ぎ去りし怠惰の日々を考えるのはやめましょう。

とにかく、前を向いて。目標は、「あわよくば、ちょっとの改善。」です!

 

あとは、一日、一日、何か一つは自分のため、家族のため、周囲のためにいい事をして、大切な瞬間を重ねていく事で、幸せに年を重ねていけば、皺くちゃでも可愛いお婆ちゃんに…?

 

また、もう、諦めるのか!攻めじゃ!戦じゃ!アンチ・エイジングじゃ!

版画

「版画」と一言でいっても、色々な技法があるようです。

どんな事でもちょっと掘り下げると、そこにはいつも底なし沼が広がってます。そして、そこへ足をドブッと踏み入れる勇気も出ないままスゴスゴと引き下がる私。

あぁ、今まで40年以上生きてきて、これだけは誰にも負けないわよ、と胸を張って言える事はなぁ~んにもないな…。

よく言えばマイペース、でもこれまで一度だって「○○さんに負けたくない」とか、「絶対に一番になってやる」とか燃える競争心を感じた事はありません。自身が求めていない事なので、当たり前と言えば当たり前なんですが、何だかやっぱりちょっと寂しい…。同世代のイチロー選手も3試合連続の複数安打で頑張ってるし。とにかく、今からでも、もっと一生懸命に情熱を注げる事が見つけられればいいなぁ、と思うこの頃です。

 

イヤイヤ、今日のテーマは過去の反省でも、将来の夢でもなく、「版画」です。

私が実際作った事のあるのは、小学生の頃、美術の時間で作った木版画と、中学の時のアルミ板か何かに彫って作った物。木版画は凸版画。彫った所は低くなるため、印刷する時にインクが付かず白くなり、彫られていない所が発色されるというタイプですね。そしてアルミ板の方は凹版画。こちらは彫った版にインクを塗り、一旦拭き取った後、紙を重ねて版をプレスにかけ、彫った場所に残ったインクが紙に印刷されて絵になるというタイプ。エッチングなどが良く知られている凹版画でしょうか。(凹版と凸版、混乱して太陽が黒くなってしまい、ごまかすのに苦労した覚えがあります…)それから彫る必要のない、石板に描いた絵をそのまま刷るタイプのリトグラフっていうのもありますよね。

でも「版画」と聞いて、私がすぐ連想するのは浮世絵と棟方志功、それに絵本の挿絵で有名な滝平二郎ですが、これらはいずれも凸版画!浮世絵の方は、使う色によって、何枚も版を彫る日本独自の技法ですよね。そして、棟方志功は言わずと知れた芸術家。強度の近視で瓶底眼鏡をかけていても板に鼻がくっつくほどの距離で一気に彫り進める様子は有名ですよね。実は、彼、私の生まれ故郷に戦時中疎開していたので、地元のお寺には彼の襖絵が残っていたり、お金が無くて困った時などに、自分の版画を物々交換に使ったりもしていたようで、私の住んでいた町内の老舗などは棟方志功の作品を所蔵している所が多々あります。因みに我が家も、曾祖母が曾祖父を日露戦争で亡くした後、一人息子との暮らしを立てるために雑貨屋を始めたので、祖父、祖母の代には棟方志功とは面識があり、もらった作品もあったとか…。でも、暮らしに余裕などなかった時代。芸術はもちろん二の次。我が家には、残念ながら保管されていませんでした…。

という訳で、私の生まれ故郷、富山県南砺市福光には彼の疎開していた家も残っていますし、地元の美術館にも彼の作品が多く所蔵されているので、興味のある方は是非一度、足を運んでください!北陸新幹線の開通で富山も近くなりましたから。彼の作品は勢いと力に溢れ、人の心の多彩さ、強さ、繊細さ、面白さが随所に散りばめられていて、見ているとパワーが貰えます。

滝平二郎は、子供達のために日本の絵本を探していた時に見て好きになった版画家さん。昔ながらの日本人と日本の風景。過ぎ去った時の懐かしく愛おしい思い出を生き生きと描いていると思います。

 

いやはや、また脱線してしまいました…。

そう、「版画」です。で、なぜ突然「版画」かというと…。

先日、娘と連れ立ってパリへ行った際に、知り合いのアーティストの方に招待状を頂き、展覧会に行ってきたんですが、この方が版画家さんなのです!

彼女の作品を紹介するにあたり、版画について調べてみようという気持ちになった訳です。

彼女の名前はShibu Mikaさん。フランス在住で、ご主人も彫刻家なので、芸術家カップル。彼女の作品はこちらの記事でも取り上げられました。

 

www.republicain-lorrain.fr

そして、こちらはご主人との合作。

expolibreexpression.over-blog.com

今回拝見した作品は凹版画です。では、写真ど素人の私の撮影で恐縮ですが、ご覧くださ~い!

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自然の神秘と美。一つ一つの作品の中に物語が感じられます。

私たちの住む世界は、偶然という奇跡が重なりあってできた特別な場所なのかもしれません。今日の私たちの言動も一つの奇跡…。

今日も誰かを笑顔にできますように。